問い 1安定であることと、変化しにくいことは同じか
1 段目:分子のエネルギーを、原子の位置の関数として描く
(a) は模式(使うのは (b))
前のスライドの曲線は、多次元の曲面のどこを切ったものか
最小エネルギー経路(太線)に沿った断面が、この授業の 1 次元の図
曲線が描けるのは、電子が原子核よりずっと速く動くから
2 段目:分子の数は、エネルギーの低さだけでは決まらない
% は放物線で近似した面積の比
ポテンシャルの幅が広い極小は、
前のスライドの数の順を、
3 段目:数の比と、入れ替わりの速さは、別の量
この 40 個全体で、どちらの向きも約 0.45 回/ps。
出発する配座から遷移状態までの
ここからは教材の値として
5.7 kJ/mol → 10 倍
11.4 kJ/mol → 100 倍
ブタンの配座の
(1) anti → gauche と gauche → anti の障壁は、それぞれ何 kJ/mol ですか
(2) 遷移状態の
解き方10 kJ/mol は 1/10 と 1/100 の間
① 求めるもの(1) 両方向の障壁 (2) 存在比と速度定数の倍率
② 式と前提障壁 = 遷移状態 − 出発する配座
③ 代入(1)
(2) 両方向とも
(1) 15・12 kJ/mol (2) 存在比は同じ、速度定数は約 1/57
④ 意味
ある分子の配座 X と Y の
ある分子の配座 X と Y の
問 1 X → Y と Y → X の障壁は何 kJ/mol ですか
① 求めるもの両方向の障壁
② 式と前提障壁 = 遷移状態 − 出発する配座
X → Y は X(
Y → X は Y(
③ 代入X → Y:
Y → X:
X → Y は 20、Y → X は 15 kJ/mol
ある分子の配座 X と Y の
5.7 kJ/mol で 10 倍 → 11.4 kJ/mol は 10 倍が 2 回
問 2 遷移状態の
① 求めるもの両方向の速度定数の倍率
② 式と前提
両方向の障壁がどちらも 11.4 減る
③ 代入
両方向とも約 100 倍
④ 意味両方向が同じ倍率 → 存在比は同じ
別の分子の二つの配座を比べる。幅の広い配座のポテンシャルの幅は、幅の狭い配座の 2 倍で、
5.8 を 6 とみると 1000/6 ≈ 170 K
問 3 幅の広い配座のほうが多くなるのは、何 K より高い温度ですか
① 求めるもの
② 式と前提
幅の広い配座が多い ⇔
単位をそろえる:
③ 代入
172 K より高い温度
要点:存在比は二つの配座の
遷移状態が高いと入れ替わらない、の実例
B. A. Lanman ほか, Acc. Chem. Res. 2022, 55, 2892–2903(DOI: 10.1021/acs.accounts.2c00479)
灰の破線:変える前 橙:変えた後。横は状態の並び
前のスライドの「元の何倍か」を、時間の長さで見る
灰の破線:元 色の線:遷移状態だけ +10(前提は p.14 と同じ)
例題のモデル(
案 P:anti の
例題のモデル(
案 P:anti の
問 1 (a)・(b) を実現するのは、案 P と Q のどちらですか
(a) 平衡で anti の割合を増やす
(b) 存在比を変えずに、行き来だけを遅くする
① 求めるもの(a)・(b) をそれぞれ実現する案
② 式と前提存在比は配座の差で、速さは配座から遷移状態までの差で決まる
③ 推論案 P:配座の差が 3 → 7
案 Q:差は 3 のまま、障壁が両方向 +8
(a) 案 P (b) 案 Q
④ 意味動いたのが配座か遷移状態かを見る
例題のモデル(
案 P:anti の
問 2 案 P のあと、anti → gauche と gauche → anti の障壁は、それぞれ何 kJ/mol ですか
① 求めるもの案 P のあとの両方向の障壁
② 式と前提障壁 = 遷移状態 − 出発する配座(anti が
③ 代入anti → gauche:
gauche → anti:
anti → gauche は 19 kJ/mol(4 上がる)、gauche → anti は 12 kJ/mol のまま
④ 意味
量子化学計算で、遷移状態の
問 3 配座の変換の速度定数は、例題 (2) と同じく約 0.018 倍になると言えますか
(a) 言える
(b) 言えない:
(c) 言えない:遷移状態が上がると、存在比も変わる
① 求めるもの
② 式と前提
③ 推論ポテンシャルの幅で
(b) 言えない
④ 意味(c) は誤り:存在比に遷移状態は入らない
要点:計算した
問い 1:安定であることと、変化しにくいことは同じか
前提は p.14 と同じ
| 節 | 内容 |
|---|---|
| 序章 | 説明・予測・設計の違い、観測結果・推測・未確定、仮想データと実測データの区別 |
| §1.1 | 構造式の背後にある原子の運動 |
| §1.4 | 電子状態が変わると、安定な形はどう変わるか(スライドの発展 3) |
| §1.6 の発展の箱 | ギブズとヘルムホルツの自由エネルギー(スライドの発展 2) |
| §1.7 の発展の箱 | ポテンシャルの幅からエントロピーを導く |
| §1.9 | 目安を数えて確かめる(スライドの発展 4〜6)。発展の箱:透過係数、クラマースの理論 |
この表の内容は小テストには出さない
ブタンの三つの配座。gauche は 2 つある
次回の問い
最安定構造だけを見ればよいか
今日の復習 演習 A・B、小テスト第 1 回 次回の予習 教科書 §2.1〜2.2、指数・対数
| 前提 | 崩れると | 確かめる方法 |
|---|---|---|
( |
極小や遷移状態のまわりの幅で、 |
温度を変えて存在比・速度定数を測り、 分ける(第 4 回 p.6・p.7) |
| 比べる過程の 前因子が同じ ( |
遷移状態の曲率や周りの摩擦で越え方が変わると、 (発展 6 の残りの差) |
溶媒の粘度を変えて速度定数を測る (クラマースの理論) |
| 一つの電子状態の エネルギー曲面の上で動く |
光や電子の授受で、別の電子状態の曲面へ移る | 吸収・発光、酸化還元を測る(第 6・7 回) |
| 二つの配座を結ぶ 遷移状態は一つ |
別の経路があれば、速さは経路ごとの和 (おもに低い遷移状態の経路) |
経路の遷移状態をすべて比べる |
| ギブズ自由エネルギー | ヘルムホルツ自由エネルギー | |
|---|---|---|
| 式 | ||
| 一定に保つもの(このとき平衡で最小になる) | 温度と圧力 | 温度と体積 |
| 使う場面 | 溶液や大気圧のもとの実験(この授業) | 体積を決めた箱の中の計算(分子動力学など) |
エチレン(CH₂=CH₂):同じ原子の位置でも、電子状態が変わると曲線そのものが変わる
目安「5.7 kJ/mol ごとに 10 倍」を数えて確かめる
12 万ステップでは数が少なく、比が揺れる(48:10)
発展 4 の約 1/6 は、幅の変化と前因子の二つで決まる
アイリングの式
時間: 0.5 分 時間が足りなければ:省く順は ① 演習 A の問 2、演習 B の問 2 ② 氷と水を 1 分に ③ 研究の実例を 0.5 分に。初回はガイダンスで質問が出やすいので、早めに判断する。
時間: 2 分 見せ方:左から右へ読む。構造式からつながり方は分かるが、どの形がどれだけあるか・どれだけ速いか・光るかは分からない。 言うこと:それを分子のエネルギーの 4 つの見方で考え、観測量を説明・予測する。下の帯のとおり、毎回の問いで「説明 → 予測 → 設計」と進む。
時間: 1.5 分 見せ方:階段を 1 段目から指す(説明 → 予測 → 判断と選択)。例の問いは、この授業で実際に扱う問い(今日の問い 1、第 5・7・9 回の「このデータで機構を決められるか」)。 言うこと:右の輪の 5 項は、毎回の問いごとに 1 周する考え方。「安定化される」で終わらせず、比べる両方の状態がどう変わるかを見る(2 の「比べる状態を決める」)。
時間: 1.5 分 見せ方:帯の名前のまま読む。第 I 部(第 1〜3 回)構造・集団・環境、第 II 部(第 4〜6 回)核と電子の移動から反応へ、第 III 部(第 7〜9 回)光・触媒・設計。カードの問いが各回の中心の問い。 言うこと:軌道相互作用は既習として求めない。電子的カップリングなど必要な概念は、意味だけを説明する。
時間: 2.5 分 見せ方:上の帯は毎回の 90 分の流れ。 言うこと:成績は manaba の選択式小テストだけ。暗記ではなく、モデルを新しい条件に使う問。締切まで何度でも挑戦でき、最高点が成績になる。提出すると合計点だけが出る。問ごとの正誤と解説は、締切のあとに開く復習用ドリル(成績外)で見る。定期試験・レポート・提出物はなく、授業中の作図や話し合いは採点しない。 言うこと:範囲は各回の本編と「基礎の確認」のスライド。研究の実例(緑の札)・発展・「教科書で読む範囲」の表は出さない。必要な式は問題文で与える。 見せ方:範囲を言ったあとで manaba に切り替え、第 1 回の小テストの問題数と締切を見せて戻る(40 秒)。時間が無ければ、manaba のお知らせで伝えると言って画面は見せない。 言うこと:最後の行:例題・演習・説明の数値は説明のために選んだ値で、実在の分子の値ではない。研究の実例と氷と水は文献の実測値。
時間: 2.5 分 言うこと:ガイダンスで見せた第 1 回のカードの問いを、ここで分子で考える。「安定」と「変化しにくい」は日常語ではほぼ同じ意味だが、分子では別の量で決まる。この筋で 90 分を進める。 見せ方:右下がブタンのニューマン投影と立体構造(灰が C、白が H)。anti は CH₃ どうしが反対側、gauche は 60° ずれた隣にある。中央の C–C を回すと行き来する。 見せ方:左の曲線:anti、遷移状態、gauche+。下の絵は印 1 つが分子 1 個で、100 個のうち anti が 77 個、gauche+ が 23 個。右が遷移状態だけを上げたもの(破線が元)。割合も速さも「?」のまま。 言うこと:遷移状態は、anti から gauche へ回る途中のエネルギーがいちばん高い形(くわしくは p.8)。gauche はもう一つあるが、今日は gauche+ だけを数える(二つを数えるのは次回)。 問いかけ:三択から予想を心の中で選ばせる(書かせない・集めない)。答え合わせは「問い 1 の答え」のスライドで、ここでは答えを言わない。
時間: 0.5 分 言うこと:今日は 3 つのことを順に見る。曲線を描き、数を決める量を見て、速さと存在比を曲線から読んで問い 1 に答える。 言うこと:ブタンの曲線(anti が 0、gauche が 3、遷移状態が 15 kJ/mol)を、最後まで使う。
時間: 3 分 見せ方:中央の C–C を回すと、ニューマン投影と曲線の上の点が一緒に動く。① 180°(anti、極小)から始める ② つまみをゆっくり左へ:120° で奥の CH₃ が手前の H と重なる(重なり形、極大 15。遷移状態)③ 60° の gauche+(極小 3)④「▶ 回す」で 60°〜300° を往復させ、極小と極大(遷移状態)が交互に来ることを見せる。 言うこと:gauche+ と gauche− はねじれの向きが逆。 見せ方:つまみにフォーカスがあると、矢印キーはつまみを動かす。スライドを進めるときは図の外をクリックしてから。 言うこと:構造式の「線」の背後に、原子が極小のまわりで振動し、ときどき障壁を越えて別の極小へ移る運動がある。この授業では、極小・遷移状態・障壁の名前で呼ぶ。 言うこと:結合の距離に対しても、ポテンシャルエネルギー曲線が描ける(縮めると反発、伸ばすと解離)。その曲線は配布 PDF と教科書で見る。
時間: 1.5 分 見せ方:左の図は濃いほど E が低い。青・橙の点が極小、墨の点が遷移状態(鞍点)。縦はもう一つの座標(結合角)で、エネルギーではない。太線の上下は座標の変化で、高さではない。太線を左から右へなぞり、右の曲線と同じ極小と遷移状態を順に通ることを指す。右の曲線は p.8 と同じ 0・3・15。 言うこと:ブタン(14 原子)なら、配置を決める座標は 3 × 14 − 6 = 36 個(並進 3・回転 3 を除く)。注目する変化(二面角)を決め、ほかの座標はエネルギーが最も低くなるように選ぶ。 言うこと:遷移状態は、最小エネルギー経路の上ではいちばん高い点だが、経路と直交する向きではいちばん低い点(鞍点)。 つまずき所:ほかの座標を固定したまま二面角だけを回した断面だと思う。固定すると障壁が実際より高く出る。ほかの座標は、二面角ごとにエネルギーが最も低くなるように動かす。
時間: 1.5 分 言うこと:名前はボルン・オッペンハイマー近似(断熱近似とも呼ぶ)。名前より「電子は速く、核は遅い」という速さの比を覚えてもらう。 見せ方:目盛り 1 つで 1000 倍。電子の 150 as と C–H 伸縮の 11 fs で約 70 倍。配座の変換は、次に越えるまでの平均の待ち時間(1/k)が 69 ps(p.14)。図の丸めは約 70 ps。 言うこと:室温では配座が 1 秒に 10¹⁰ 回ほど入れ替わるので、一つの配座だけを取り出せない。有機反応の多くは秒〜時間。 言うこと:原子は極小のまわりでねじれの振動(周期 0.1〜0.3 ps)を数百回くり返し、熱の揺らぎでたまたま遷移状態まで上がったときだけ障壁を越える。
時間: 3.5 分 問いかけ:「E が低い極小と、E が高いが幅の広い極小。多いのはどちらか」と聞いてから動かす。 見せ方:上が E の二つの極小(幅と E の差は矢印)、下がその配置にいる確率(ボルツマン因子 e^(−E/RT) に比例)の分布。① 298 K:幅の狭い極小がわずかに多い(53 %)② 温度を上げる:分布が広がり、347 K で 50 %(「ここで逆転」の札が出る)、450 K で幅の広い極小が 54 % ③ 下げる:200 K で幅の狭い極小が 62 %。 言うこと:ポテンシャルの幅は、極小から同じ高さ(例:2 kJ/mol)以内の座標の範囲。幅が広いほど、取りうる配置が多い。面積を比べると分子の数の比になるので、幅の広い極小は分布が低くても面積で多くなりうる。 つまずき所:E の極小の高さだけで数を言ってしまう。分布の面積を指す。 見せ方:つまみにフォーカスがあると、矢印キーはつまみを動かす。進めるときは図の外をクリックしてから。
時間: 3 分 見せ方:はじめは左の E の図だけ。E では幅の狭い極小が 2.0 kJ/mol 低い。前のスライドの 450 K では幅の広い極小が多かった、と言ってから → で右の G の図と 3 本の棒に替える。 見せ方:右の棒は、幅の広い極小 − 幅の狭い極小。ΔH = +2.0(灰)に、−TΔS = −450 × 0.00576 = −2.59(緑。本文の 5.8 は丸めた値)を足して ΔG = −0.59(橙)。G の図では幅の広い極小が低い(順位が入れ替わる)。右の図の縦は左の約 2.4 倍に拡大し、遷移状態の高さは模式。 言うこと:G はギブズ自由エネルギー。温度と圧力が一定のとき(溶液の実験はふつうこの条件)に、どちらの状態が多いかを決める量。ヘルムホルツ自由エネルギーとの違いは発展 2。 見せ方:左の図の黒い印は、同じ高さで取りうる配置(幅 1 に 3 個、幅 2 倍に 6 個)。 言うこと:S = R ln W の W は、極小のまわりで分子がとりうる配置の数(幅に比例)。S は温度の項 −TS で G に入るので、温度で多少が入れ替わる:T = ΔH/ΔS = 2000/5.76 = 347 K より上では幅の広い極小の G が低い。 言うこと:この授業では「安定」を G で言う(G が低い配座が安定)。E で言うときは「E が低い」と言う。配座どうしなら ΔH はおよそ ΔE。 言うこと:前提は、極小のまわりを放物線で近似し、ねじれの振動のエネルギーが熱のエネルギー k_BT より小さいこと。ずれは数 %。 つまずき所:E の図の極小のエネルギーで存在比を言ってしまう。E が同じ極小でも、幅の広い極小のほうが多く存在しうる。
時間: 1.5 分 問いかけ:「氷のほうが H が低いのに、なぜ室温で融けるのか」と聞いてから右の図を指す。 見せ方:左の H の図(模式)で、氷は H が低く幅の狭い極小、水は H が高く幅の広い極小。右の ΔG = G(水) − G(氷) の直線が 273 K で 0 を横切る。 言うこと:水は並び方がとても多く S が大きいので、温度が高いほど −TΔS が大きく負になる。273 K で ΔH = TΔS(6.01 kJ/mol = 273 K × 22.0 J/(K·mol))。 言うこと:前のスライドの二つの極小と同じ形。ただし配座の比較ではなく、たくさんの分子の集まりの状態の比較。値は融解の実測値(1 気圧)で、ΔH と ΔS は 0 °C 付近で温度によらないとみた。
時間: 1.5 分 見せ方:左は 1 個の分子:極小で振動し、ときどき遷移状態を越えて別の極小へ移る。anti にいる時間が gauche+ より長い(平均の比 69 : 20)。右は 40 個の分子:anti 31 個と gauche+ 9 個の前後で数が揺らぎながら入れ替わり続け、→ と ← の回数がほぼ同じに増える。どちらも時間は見せるために伸ばしてあり、実際の時間ではない。 言うこと:次に越えるまでの平均の待ち時間(1/k)は anti → gauche+ が 69 ps、gauche+ → anti が 20 ps。この 40 個全体では 31 個 / 69 ps = 9 個 / 20 ps で、どちらの向きも約 0.45 回/ps。だから数の比は変わらない。 問いかけ:「数の比と入れ替わりの速さは、同じ量で決まるか」と聞いて次の 2 ページへ。
時間: 3.5 分 問いかけ:「障壁はどこから測るか」と聞いてから、左の 2 本の矢印を指す。 見せ方:青の矢印は anti から遷移状態まで 15、橙の矢印は gauche+ から遷移状態まで 12。始点が違う。 つまずき所:障壁を共通の基準(0 の線)から測ってしまう。2 本の矢印の始点を指し、2 本の差がちょうど二つの配座の差 3 だと言う。 言うこと:5.7 kJ/mol(約 1.4 kcal/mol)で 1 桁、11.4 で 2 桁。この目安は G の障壁で、前因子が同じときに使える。5.7 = 2.48 × 2.303。 言うこと:k は 1 つの分子が 1 秒あたりに別の配座へ移る確率(1 回あたりの時間の逆数)。 言うこと:(聞かれたら)遷移状態の E を 5.7 上げた計算では 1/10 にならない。発展 4〜6。
時間: 2.5 分 見せ方:灰の曲線は同じブタン。anti と gauche+ の差 3 kJ/mol だけを矢印で指す。破線は遷移状態を上げた曲線で、差は同じ。 言うこと:ΔG° は標準ギブズエネルギー変化。e^(−3/2.48) = 0.30 で、gauche+ 1 つあたり 77 : 23。gauche はもう一つあるが、今日は gauche+ だけを数える。 言うこと:平衡では anti → gauche と gauche → anti の流れ(速度定数 × 濃度)がつり合う。だから K は二つの k の比。k の比を取ると、二つの障壁の差(= ΔG°)だけが残り、遷移状態の高さが消える。 つまずき所:「遷移状態が上がると不安定になる」と考えて存在比を動かす。破線と差の矢印を指す。
時間: 4 分 問いかけ:開く前に「次は何を比べる?」「どの式を使う?」と聞いてから、解き方を 1 段ずつ開く。 言うこと:見当:5.7 kJ/mol で 1/10 の目安から、10 kJ/mol は 1/10 と 1/100 の間と見込む。 見せ方:右の列は動く式。問いの図(障壁の札が ?、橙の破線は遷移状態だけ +10)の下に式が 1 行ずつ替わる:k ∝ e^(−ΔG‡/RT)、15 − 0・15 − 3、続いて e^(−10/2.48) ≈ 0.018。答えで約 1/57 が出て、図が完成版(障壁 15・12 と両方向の +10)に替わる。配座の差 3 は同じ、と二つの配座の点線を指す。 見せ方:左右の矢印を指し、矢印の根元が出発する配座であることを確かめる。 見せ方:電卓で押して見せる:10/2.48 = 4.03、e^(−4.03) ≈ 0.018。逆数は 2.48 で約 56、丸めない RT(2.4777)で約 57。 つまずき所:障壁を 0 の線から測る(gauche → anti を 15 とする)。遷移状態が上がると「不安定になる」と考えて存在比を動かす。 言うこと:(聞かれたら)数値(0・3・15)は p.8 の E の図と同じだが、問題文では G として与えている。実在のブタンの障壁ではない。
時間: 6 分 見せ方:個人で 6 分 → 答えのスライド。右の図は考えるための問いの図(上:X・Y と遷移状態の G の図。障壁の矢印の札が ?、橙の破線は問 2 の遷移状態だけ下げた後。下:ΔG = G広 − G狭 と T の軸)。「上の矢印の ? を埋める」「下の図に直線を引き、0 を横切る温度を読む」と言ってから解かせる。 見せ方:解いている間、講師は前で待ち、決めた時刻に全体へ一言かける(教室は回らない)。 言うこと:1 は例題 (1) と同じ解き方。2 は例題 (2) と同じで、上げる代わりに下げる。p.15 の目安(5.7 で 1 桁、11.4 で 2 桁)を使う。3 は ΔG = 0 になる温度を求める(ΔS = R ln 2)。 つまずき所:3 で単位を J にそろえ忘れる。 時間が足りなければ:2 を削る(例題とほぼ同じ)。
時間: 1 分 言うこと:遷移状態は一つなので、G の高い Y から出るほうが障壁は小さくなる。 見せ方:右の図は問いの図(障壁の矢印の札が ?)。式と前提の段で矢印の根元を指し、出発する配座から測ることを確かめる。答えを開いたあと → で、札が 20 と 15 の図に替わる。 つまずき所:Y → X を 0 の線から測って 20 とする(例題のつまずき所と同じ)。
時間: 1.5 分 言うこと:見当:5.7 kJ/mol で 1 桁の目安から、11.4 は 2 桁。 見せ方:右の列は動く式。問 1 の答えの図(障壁 20・15。橙の破線が遷移状態だけ下げた後)の下に、k ∝ e^(−ΔG‡/RT)、続く段で指数の障壁が ΔG‡ − 11.4 に替わり(破線から左右の配座までの高さが同じだけ縮むことを指す)、e^(11.4/2.48) ≈ 100(丸めずに 99)。答えで図が完成版に替わる。 つまずき所:「X → Y だけ 100 倍」と答える。両方向が同じだけ下がることを図で確かめる。
時間: 1.5 分 言うこと:見当:5.8 を 6 とみれば 1000/6 ≈ 170 K。 見せ方:右の列は動く式。問いの図(ΔG と T の軸だけ)の下に、ΔG = ΔH − TΔS と「< 0」(幅の広い配座が多い条件。横軸の 0 の線を指す)、続く段で J にそろえた ΔH = 1000 J/mol、T > ΔH/ΔS = 1000/5.8 ≈ 172 K(1000 が分数に移る)。答えで図が完成版に替わる:ΔG(T) = 1.0 − 5.8×10⁻³ T の直線が 172 K で 0 を横切る(傾きが −ΔS)。 つまずき所:0.17 K(kJ と J の取り違え)と答える。単位をそろえる段を指す。 言うこと:298 K では ΔG = 1.0 − 298 × 0.0058 = −0.73 kJ/mol で幅の広い配座が多い。 言うこと:要点の続き:速さは G の障壁で決まる。遷移状態を動かしても存在比は変わらない(問 2)。ポテンシャルの幅で存在比が変わる(問 3)。
時間: 1 分 見せ方:太い橙の結合を指し、「ここを回すと、薄い橙の原子団どうしがぶつかる」。右の目盛りでソトラシブは 140 超。2 つ目の箇条を読む(帯と同じ基準)。 言うこと:2 つの形は効き目が違う(初期の類縁体で 10 倍)。障壁で速さが決まるので、障壁を高くした骨格を選べば、片方の形だけで薬にできる。 言うこと:(聞かれたら)出典の分類は 37 °C の半減期でも言い換えられる:30 kcal/mol(126 kJ/mol)超で半減期 4.5 年超、84 kJ/mol なら約 15 秒。 言うこと:(聞かれたら)「効き目が 10 倍」はソトラシブそのものではなく、初期の類縁体の値。目盛りの 66 は初期の化合物の回りやすい結合、108 は類縁体、177 は合成の中間体。 言うこと:問い 1 とのつながり:中間体(177)の二つの形は鏡像体の対で、G は同じ。それでも障壁が高いので、25 °C で入れ替わるのに 100 億年を超える(280 °C の測定から外挿した値)。 時間が足りなければ:図と 2 つ目の箇条だけ(0.5 分)。
時間: 2 分 問いかけ:箇条を読む前に「anti の G を下げると、どの障壁と差が変わるか」と聞いてから、つまみを動かす。(b) も同じ順。 見せ方:anti と遷移状態の G をつまみで動かすと、障壁・両方向の速度定数(元の何倍か)・存在比が一緒に変わる。① anti のつまみを下げる:存在比が変わり、障壁は anti → gauche だけが増える(gauche → anti は「1 倍(同じ)」、障壁 12 のまま)②「元に戻す」③ 遷移状態を 15 → 21(+6)にすると両方向とも約 1/11、26.5(+11.5)で約 1/100(p.15 の目安の確かめ)。存在比は「1 倍(同じ)」のまま。 見せ方:「例題:+10」は次のスライドで押すので、ここでは押さない。演習 B の案 P(anti −4)と案 Q(遷移状態 +8)はこの図で答えが出るので、演習の前に押して見せない。演習 B の答えのときに戻って確かめてよい。 言うこと:横は anti・遷移状態・gauche という状態を並べただけで、二面角の目盛りではない。高さだけを比べる図。 言うこと:特定の配座を多くする改変(配座の G を動かす)と、配座変換を遅くする改変(遷移状態の G を動かす)は別の操作。実際の分子では置換基を替えると両方が同時に動くことが多い。 見せ方:つまみにフォーカスがあると、矢印キーはつまみを動かす。進めるときは図の外をクリックしてから。
時間: 2.5 分 見せ方:左に G の図(anti と遷移状態のつまみ。動かした所は橙、元は灰の破線)、中央に anti と gauche の割合の時間変化(横軸は対数)、右に分子 40 個の入れ替わりと読み取り。中央の灰の点線が平衡での割合の半分、点と縦の点線がそこに届く時刻。 見せ方:① ▶ 進める:はじめはすべて anti。1 ps ごろから gauche が増え始め、11 ps で平衡の半分、やがて 23 % に近づく。右の分子は平衡のあとも入れ替わり続け、gauche は 9 個前後のまま ②「例題:+10」:その場で描き直され、灰の破線(元)と並ぶ。両方向の障壁が 22・25 になり、曲線は元と同じ 23 % へ近づくが、同じ形のまま右へずれる(半分に届く時間が約 57 倍)。流れを見せるなら続けて ▶(約 5 秒)③「元に戻す」。 言うこと:平衡のあとも行き来は続く(p.14)。 言うこと:半分に届く時間は t½ = ln 2/(k(anti→gauche) + k(gauche→anti))(学部の可逆な一次反応と同じ式)。元は 11 ps で、片方向の平均の待ち時間 69 ps より短い。遷移状態 +10 で 0.62 ns。 言うこと:はじめにすべて anti の集団を用意できたとする思考実験。右の分子 40 個は確率で入れ替わるので、数は毎回少し違う。 見せ方:演習 B の案はこの図でも答えが出るので、演習の前に押して見せない。anti のつまみを動かすと、平衡での割合と近づく速さの両方が変わる。 見せ方:つまみにフォーカスがあると、矢印キーはつまみを動かす。進めるときは図の外をクリックしてから。
時間: 6 分 見せ方:個人で解かせてから答えのスライドへ。右の図は考えるための問いの図(上:灰の破線が例題のモデル、橙が案 P・案 Q。配座の差は ?。下:遷移状態の E +10 と、G の障壁の ?)。「上で、動いたのは配座か遷移状態かを見る」「下で、E の +10 がそのまま G の障壁の上がり分になるかを考える」と言ってから解かせる。 見せ方:選ぶ形の問い(1 の (a)(b)、3)には、選んで判定するボタンがある(投影の HTML でだけ出る)。解く時間が終わってから、手を挙げさせた答えを講師が押して見せ、答えのスライドへ進む。 言うこと:1 は p.23 の図で、動いたのが配座か遷移状態かを見れば答えられる。2 は配座の G を動かしたときの障壁(出発する配座から測る)。3 は E の図と G の図の区別と、前因子の前提。 言うこと:3 のように「言えない」を選ぶときは、何が足りないかまで考える。 時間が足りなければ:2 を削る。
時間: 1 分 見せ方:右の図は問いの図(灰の破線が変える前、橙が変えた後。配座の差は ?)。案 P の anti が下がったこと、案 Q の遷移状態だけが上がったことを指す。答えを開いたあと → で、配座の差(3 → 7、3 のまま)と案 Q の両方向の +8 が入った図に替わる。 見せ方:「条件を一つ変えると」のスライドの動く図に戻り、anti を −4 にして確かめてよい。
時間: 1 分 見せ方:右の図は案 P の G の図(障壁の札が ?)。「anti の G が 0 から −4 に下がった」と言い、矢印の根元が出発する配座であることを指す。答えを開いたあと → で、札が 19 と 12 の図に替わる。 言うこと:これは安定にすると変化しにくくもなる場合。ただし入ってくる側(gauche → anti)の速さは同じ。安定さと変化しにくさが一緒に動く例(案 P)と、別々に動く例(案 Q)の両方を見せる。 つまずき所:anti → gauche を 15 のまま、または 0 の線から測る。障壁は出発する配座から測る(例題・演習 A の問 1 と同じ)。
時間: 1.5 分 言うこと:要点の続き:速さは G の障壁と前因子で決まる。p.12 の E の図と G の図の違いと同じ。 見せ方:右の図は問いの図(遷移状態の E +10 と、G の障壁の ?)。推論の段で「E の +10 から、何かが引かれるかもしれない」と真ん中の空いた所を指す。答えを開いたあと → で、幅の変化(−T × ΔS‡ の変わり分。ΔS‡ は遷移状態と出発する配座の S の差)の緑の棒が入った図に替わる(棒の長さは模式):遷移状態の E の上がり分 10 に、幅の変わり分(−T × ΔS‡ の変化。向きは場合による)を足したものが G の障壁の上がり分。 言うこと:聞かれたら、実際に数えた例は発展 4〜6(E を 5.7 上げても約 1/6)。 言うこと:(c) は問い 1 の取り違えと同じ(p.16:遷移状態の高さは存在比に入らない)。 つまずき所:(a) を選んだ学生には、p.12 の G のスライドに戻る。
時間: 2 分 言うこと:冒頭の予想の答え合わせ。1・2 を選んだ人が多ければ、「遷移状態が上がると不安定になる」の取り違えだと言う。 見せ方:左が元、右が遷移状態だけ +10。粒の絵は同じ 77 : 23。入れ替わりは 40 個で片方向 450 回/ns から 8 回/ns へ、約 1/57。平衡へ近づく半分の時間は 11 ps から 620 ps へ。 言うこと:配座の G を下げると、その配座から出る障壁も上がる(演習 B の問 2)。安定さと変化しにくさは一緒に動くこともあるが、別々に変えられる。 言うこと:第 4 回(カーティン・ハメット)で、存在比の小さい配座から主生成物ができる例として再び出てくる。
時間: 1.5 分 見せ方:左から順に指す。原子の配置で E を描く(極小で振動し、ときどき遷移状態を越える)→ 分子の数を決めるのは G(幅の広い極小は S が大きい)→ G の差で存在比と速さを読む。最後に答えの 1 文。 言うこと:遷移状態だけ +10 で、割合は 77 : 23 のまま、入れ替わりは約 1/57。 言うこと:目安(298 K で G の障壁 5.7 kJ/mol ごとに 10 倍)は「G の障壁」で「前因子が同じとき」に限る、と条件まで言う。
時間: 0.5 分 言うこと:表の節と発展の箱は、自習で読む所。中身は小テストの範囲外(表の下の一行)。
時間: 1 分 言うこと:次回は、存在比をボルツマン分布で数え、gauche が 2 つあることの効果(状態数)を見る。今日の「E と G」「ポテンシャルの幅」がエントロピーとしてつながる。今日の 23 % は gauche+ を 1 つだけ数えた割合で、2 つ合わせると 37 % になる。
言うこと:1 行目(E と G)と 2 行目(前因子)は、本編と演習 B の問 3 で扱った前提。時間があれば、表で振り返る。 言うこと:4 行目:ブタンでは gauche+ と gauche− を結ぶ syn 側の遷移状態もある(今日は数値を与えていない)。 言うこと:「前因子」は k_BT/h と透過係数。極小と遷移状態のまわりの幅によるエントロピーは ΔG‡ に入る。
言うこと:この授業の G はギブズ自由エネルギー。溶液の実験は温度と圧力が一定なので G で比べる。 言うこと:ヘルムホルツ自由エネルギーの記号は A(F と書く本もある)。G と書くのはギブズだけ。 言うこと:p ΔV の見積もり:101325 Pa × 5 cm³/mol(5 × 10⁻⁶ m³/mol)= 0.5 J/mol。RT = 2.48 kJ/mol の 1/5000。溶液の反応では体積の差(活性化体積も)が数十 cm³/mol のこともあるが、30 cm³/mol でも 3 J/mol で RT の約 1/800。 言うこと:量子化学計算の出力の「Gibbs free energy」は、分子を理想気体(1 気圧など)として求めた G。溶液の値として使うときは、溶媒の効果と標準状態のそろえ方が要る(第 3 回)。
見せ方:「▶ 光を当てる」で約 9 秒かけて 4 段が自動で進む(番号は画面の箇条と動く図の札と同じ)。始めは左上が「基底状態」、点は 0° の極小(平面)。① 点が縦に上がる。形は平面のまま(左の分子が動かないことを指す)② 励起状態でエネルギーの低い向きへ緩和し、90° の極小のまわりで少し振動して止まる。左の奥の CH₂ が回る ③ 90° で光を出さずに基底状態へ(灰の波線。光を出す遷移は直線、出さない遷移は波線)④ 基底状態では 90° が極大なので、エネルギーの低い向きへ緩和して平面に戻る。 見せ方:右下の立体構造で、0° は 6 つの原子が同じ平面、90° は二つの CH₂ の面が直交すると指す。 見せ方:「手で動かす」では、基底状態・励起状態のボタンでエネルギー曲線を選び、つまみで θ を動かす。同じ θ で、励起状態では 90° が極小、基底状態では 90° が極大。 言うこと:本格的には第 7 回。④ では 0° 側へ緩和することもある。置換基のあるアルケンなら 0° と 180° が別の形(シスとトランス)になり、光で形を変える反応になる(一言だけ)。 言うこと:C=C の 2 本目の線が薄くなるのは、π 結合が弱まることの絵。曲線は模式で、実際のねじれと戻りは ps より短い。 見せ方:つまみにフォーカスがあると、矢印キーはつまみを動かす。進めるときは図の外をクリックしてから。
言うこと:p.15 の「5.7 kJ/mol ごとに 10 倍」を確かめるスライド。二つの曲線の遷移状態の E の差がちょうど 5.7 kJ/mol。 問いかけ:「ルールどおりなら、越える回数は何分の 1 か」(1/10)と予想を聞く。 見せ方:① スライドを出すと自動で動き出す。予想を聞く間は「■ 止める」で止める ② 予想を聞いたら「数え直す」で 0 にし、「▶ 動かす」で動かす。上(遷移状態 9.3)はよく越え、下(遷移状態 15)はまれに越える ③「速く(×10)」で数を増やす。20 秒ほどで比は約 1/6 に近づく(数が少ないうちは揺れる。比が出るのは上 10 回・下 3 回を超えてから)④ → で太字の結果の行を開き、何が違うのか、と問うて次のスライドへ。 言うこと:1 ステップでは二面角を乱数で少し動かし、E が上がる動きは確率 e^(−ΔE/RT) でだけ受け入れる。越えた回数は両方向とも 1 回と数える。1 ステップは実際の時間ではない。細部と長い計数は次のスライド。 見せ方:ボタンのクリックはスライド送りに渡さない。見えているときだけ動く。
言うこと:図の 12 万ステップでは 48 回と 10 回で 1/4.8。回数の揺らぎは、少ないほうが 100 回ほどのうちは約 10 %(1/5.3 や 1/6.6 が出ても同じ結果)。6000 万ステップずつ数えると 21538 回と 3662 回で 1/5.9。12 万ステップの比も揺らぎの範囲。 言うこと:メトロポリス法は、各配置がボルツマン因子 e^(−E/RT) に比例する割合で現れるように動かす方法。この動きは溶液中の分子の、揺らぎながら行き来する動きに近い。
言うこと:学部で習う k ∝ exp(−ΔG‡/RT) の一段先。極小と遷移状態のまわりの形が ΔS‡ と前因子に入る。 見せ方:左は発展 4 と同じ曲線の anti の極小。遷移状態 9.3(灰の破線)と 15(墨)。この曲線(余弦の形を縦に伸ばした)では、遷移状態を高くすると極小の曲率も大きくなり、幅(極小から 2 kJ/mol の高さ)が √(15/9.3) = 1.27 分の 1 になる。一般には別々に変わりうる(演習 B の問 3)。 見せ方:右の棒を左から:遷移状態の E の上がり分 5.7、幅の変化 −0.59(298 K × 2.0 J/(K·mol)。anti の G が上がり、出発点が上がるぶん障壁が減る)、実質の上がり分 5.1。e^(5.11/2.48) ≈ 7.9 で約 1/8。p.12 の「幅 2 倍で R ln 2」と同じ考え方。 言うこと:残りは前因子の違い。発展 4 の計算は揺らぎで行き来する動き(溶液中の分子に近い)で、遷移状態での曲率が大きいほど速く越える(クラマースの理論。名前だけ。教科書 §1.9 の発展の箱)。演習 B の問 3 の答えの一例。